2018年度 協豊会関西地区 分科会活動
 2018年度 協豊会関西地区 第2回会社見学会を開催しました
<株式会社松本義肢製作所>
 協豊会関西地区は会社見学分科会活動の一環として、9月21日(金)第2回会社見学会を、㈱松本義肢製作所(愛知県小牧市)で行いました。
<㈱松本義肢製作所について>
 創業者の松本豊治は自らも下肢切断者であり、元々はアメリカ製の義足を使用していましたが、日本的生活に適さなかった為、自ら義足を考案し、それを業とするようになりました(明治38年)。現在の売上高は年間約36億円。また、販売価格については、厚生労働省が決めているため、シビアな価格競争は無いものの、手作業が多く人件費も高いため、利益率は高くは無いとのことです。
 
<説明を聞く連絡担当者> 
<ご説明頂いた佐口様>
<義肢の製造・販売に関して>
 病気などで足を失う人は年間約1万人。義足は、同じものを大量生産するのではなく、1つ1つ型を取り、ソケットに樹脂を流し込んで製造していくため、受注から完成までに約1ヶ月程度は掛かります。
 また、義肢の営業は、主に病院を廻るルート営業が中心で、医師の処方と指示に従って製造するため、医師の評価が重要であると共に、リピート注文を頂くためには購入者の口コミ評価も重要とのことでした。
<パラリンピックに関して>
 1964年に東京でパラリンピックが開催され、日本でも障害のある方が表舞台に出るきっかけになりましたが、まだ欧米に比べ、パラリンピックでの成績は劣っています。理由として、海外では子供のころから障害者スポーツをやっているのに対し、日本では大人になってからやり始める人が多いこと、また日本では指導者が不足しているなどが挙げられます。またパラリンピック強化選手になると、文部科学省が競技用の義足などの負担をして貰えますが、強化選手になれなければ自分で負担するしかないという、金銭面の問題もあるようです。
<その他>
 福祉・医療関係の予算は年々削られる傾向にある中、少しでも売上を上げていくために、ペット・スポーツ関係などの販売も力を入れています(以下一例)。
ペット:犬の散歩用のソックス(高温になるアスファルトでの火傷防止)等
スポーツ:ゴルフシューズなどのインソール等
 
<義肢製造工程の見学> 
<義足の体験>
 約30分の概要説明の後に、工場見学、義足や電動車椅子などの体験をさせて頂きました。健常者にとってはなかなかできない貴重な体験をすることができ、たいへん勉強になりました。
<記念写真>


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